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神社の数とは…

 母校に戻って聴講していた数年間のうちの1年間、神道学専攻科の学生十数人に一人だけ混じって三橋健さんの授業を受けた。

 専攻科とは、大学を卒業してさらに神道学の高度な専門的知識を得ることを目的としている。いわば神職のキャリアというか高級神職の養成機関。國學院と皇學館にある。別表神社始め有力神社に奉職するにはこの専攻科を卒業するのが早道だ。我われの時代に在籍するのは4,5名だったが、現在は20名を超すらしい。うちの古神道講座から國學院の専攻科を出て九州の別表神社に奉職している受講生も居るが、國學院の場合は、専攻科受験のために神社の推薦状や都道府県の神社庁長との面接などを義務付けハードルを高くしている。その点、皇學館は推薦状や面接など不要としているので、神職を目指す神社の子弟以外の者には受験し易い。

 年代の近い三橋さんは、独自の神道史観や神観を展開した西田長男先生の弟子だが、私も学生時代には西田先生に教わった。たまに英語を交え、ギリシャ神話やローマ神話を持ち出す授業は難解だった記憶がある。

 以前、神社本庁と意見の対立で、三橋さんの授業科目は神職資格取得の履修科目から外されたこともあった。西田先生とは違ったのんびりした口調の授業は、専攻科の学生に好評だった。原始的なたたら製鉄で“火を吹く男”が“ひょっとこ”になった、なんて話は私も講座などで使わさせて貰っている。

 あるとき、教室へいったら誰もいない。暫くしてやって来た三橋さんが、“あれ、ほかの人はどうしたんでしょうね。”と言いながら手帳を出して、“あ、今日は神社へ実習に行っているんですねぇ…”。

 その後は授業の替わりに学生の頃の話しになった。空手道部の事務局長をしていると云うと、二人で当時の空手部の話しで盛り上がってしまった。掲示板を見ずに惰性で教室に入るのは確かに三橋さんも私も不注意だが、なんとこんなことが、一年間に三回もあった。

Kasanui  この三橋さんが編集した“わが家の宗教―「神道」”の中で、秩父神社の薗田稔先生が次のように述べている。“明治維新の頃、全国の神社数は(略)十八万余りと推定。(略)明治三十九年の神社合祀令直前では十九万三千社。その後、明治末年まで強制した神社合祀令で十一万余社。現在は宗教法人に列する公認の神社が八万余り。だが、法人の認証を受けていない民間や企業の小社を加えると二、三十万に達すると考えられる。”

 この薗田先生の記述には少し誤りがある。宗教法人に列するのが八万社というのは神社本庁傘下の神社数を言われているのだろうが、これだと公認されているのが神社本庁傘下の神社のみのような印象を与える。神社本庁以外の神社系包括法人も多数ある。その傘下の神社数が入れられていない。神社本庁以外の包括法人には近畿地方の神社を束ねる神社本教、北海道には北海道神社協会、日本神宮本庁、日本神社本庁などがあり、茨城には日本神社教団、島根の出雲教、出雲日御碕大神宮教などがある。

 また国が管轄する文科省所轄の他にも、地方レベルの都道府県所轄の神社包括法人・団体が幾つもある。これら大小の法人、或いは任意団体が数十か数百か数千社を傘下に収めている。そのほかにも教派神道系で神社を所有している教団も数多い。薗田先生の言われる二、三十万は多すぎとしても、神社として体を為している神社は、法人取得の有無は別にして十四、五万社は優にあるだろう。

 なぜ神社の数が不透明なのか。理由は幾つかある。神社界は平安朝初期に成立した法制書・延喜式の神明帳(じんみょうちょう)に記載された神社を中心に据えている。

 だが、記されてはいるが台風や洪水で消失した神社もある。このような場合、再建される場合もあれば小さな祠のような規模で同じ場所か別の神社に名前だけが残されることもある。延喜式に記されていれば、式の内にある社で、農家で祀る稲荷社より小さな祠でも立派な式内社で一社として数えられる。

 また新興教団が創始した神社でそれなりの規模であっても法人取得をせず、登記もされない場合もある。地域や団体が独自に神社を創設することもある。

 民間の宗教法人の神社本庁は、傘下の神社のことで手一杯なのだろう。このような神社を一々調査することはない。担当の役所も個々の追跡調査するのは不可能だろう。

 國學院の先生のことを書こうと思ったが、つい横道に逸れてしまった。このことは改めて書こう。

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コメント

奈良さま

ご無沙汰しております。
八百万のお社が鎮座している我日本国。
日本人でよかったです(^^)

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